驚異のヒーリング(その3)

※ この投稿は、2019年9月にFacebookに投稿した記事の再掲です。

セッション部屋に移動して、舞衣ちゃんのヒーリングを受ける。ベッドがないので、テーブルの上に仰向けになり、その後うつぶせになり、もう一度あおむけになって約1時間。

舞衣ちゃんが僕にどのような施術(?)をしたのかはわからない。ほとんど目をつむっていたから。ただ胸のあたりに強烈な熱を感じたのでそのときだけ目を開けたら、舞衣ちゃんは僕の身体から30~40cmほど上方で何やら手を動かしていた。

「終わりました~」と、舞衣ちゃんが言った。

ゆっくりテーブルから降りる。

身体が軽い。頭も軽い。驚いたのが、息が深く出来ることだった。そもそも呼吸が浅くなっていることに気づいていなかったのだが、施術後との差が歴然としていたのだ。

「胸の周りが固まっとったからね~。呼吸も詰まっとったよね。第3、第4チャクラがちょっと止まっとったから、再構築しといた。」
「舞衣ちゃん、チャクラ見えるの?」
「ん~、見えんけど、感じるよ。」

「あと、普通これは言わないんだけど、頭にアストラル体がいっぱいくっついて重くしてたんで、取っといた。」
「アストラル体?霊的ボディのこと?それが何をくっつけるって?」
「生きてるとね、誰でもいろいろくっつけちゃうんよ。なんというか、クラゲみたいのとか、イカみたいのとか。悪霊とかとは違うんだけど、くっつけた分重くなるんで。」
「確かに軽い。頭も軽いし、身体も軽い。」

ほぼ風邪は全快に思えた。

爽快な気分でビルの外に出た瞬間、嫌な気分に襲われた。

人、人、人・・・。
ノイズ、匂い。
何か雑多なもの。入り交じっていて美しくない。

身体がクリアになったからこその感覚だろうか。
毎日こんなものに囲まれて生きていれば、そりゃあ不調になるなと思った。けれど、それでも生きていくために人は見えない鎧を着たり、感度を鈍らせて生き抜くということか。

調子に乗って、コーヒーを飲んだが、まだ早かった。カフェイン抜きのデカフェにしておいたので良かったが、安いコーヒーだったらまた調子を崩していたかも知れない。

驚異のヒーリング。

絶不調だったからこその絶大な効果だったかもしれないが、回復まであと何日必要だったかわからないほどだった僕にとっては恩寵のようなヒーリングだった。舞衣ちゃんと話をしている間にも予約の連絡が入っていたが、それもわかる気がする。これだけ効果を見せつけられればね。

今になって思うに、胸のあたりで、どうしていいかわからなくて泣いている子どもは、きっと仕事が回り出さずにパニックになっている自分なのだろうと思った。僕が不安を感じない分、代わりに引き受けてくれていたのだ。預言カフェに行ったのも無意識ながら、預言をもらって安心したい気持ちがあったのだろうと推測する。「なんとなく・・・」という行為も、無意識まで視野に入れると必然なのだね。

(終わり)