吉本有里さんコンサート at 真木共働学舎

友人に誘われて信州白馬の先にある「真木共働学舎」に行った。自由学園の教師であった宮嶋眞一郎さんと次男の信(まこと)さんが創設した障害者と健常者が区別なく生活する場だ。今は、信さんと奥様の美佐紀さんが中心となって管理している。

車の通れない山道を1時間半登ったところに学舎はある。かつては養蚕などで生計をたてる村民が住んでいたが、みな山を降り、今では、共働学舎のメンバー数人が100年を越える古民家で共同生活をしている。「アラヤシキの住人たち」という映画にもなっている。

ここでの生活は原則として自給自足だ。自ら田んぼを耕し、野菜を植え、ヤギを飼い、養蜂ではちみつを採取する。100年を越え老朽化した建物を建て替えるため、水車小屋を建設して製材をつくるプロジェクトも3年前から進行中だ。

僕はこの学舎に2泊した。宿泊者には1日3度の食事と寝床が与えられる。宿泊費はドネーション制。お金があまりない人でも共働学舎の精神に興味のある人には来てもらいたいためだそうだ。ボランティアとしてメンバーと共に共同生活をしてみたい人も大歓迎だそうだ。今、山を下りた人が増えて、真木共働学舎ではメンバーが足りず、広大な敷地や動物たちを持て余している。

僕が伺ったときのメンバーは、保育士から学舎に転じた20代の女性、海外ボランティアを志望していたがコロナで行けなくなり、学舎でボランティアを始めた30歳の男性、学舎に39年住んでいる主のような男性と、管理者の美佐紀さんだった。

ここに出向いたのは、シンガーソングライターの 吉本 有里 (Yuri Yoshimoto) さんのコンサートがあるためだった。有里さんとは初めてお会いしたが、不思議なオーラをまとった人で、まるで自然界の精霊が人間の殻をまとったような人だった。

自身の体験から紡がれる歌詞は明確で力強く、日本的なメロディはシンプルで覚えやすいものだが、有里さんの身体を通して発せられる音楽は、そよ風に乗って蝶の鱗粉が舞うがごとく、さりげなく、密やかに、それでいて少しずつ少しずつ、心と身体に染み入ってくる。

驚いたのは、コンサートが始まるとどこからか蝶が飛んできて、歌っている有里さんに止まったまま離れなくなったこと。そのとき有里さんは亡くなった自身の次男に捧げる歌を歌っていたのだ。僕は次男が蝶になって有里さんを応援しているように見えた。蝶は休憩時間になるまで数曲の間、ずっと有里さんから離れなかった。

当初天気予報では雨だったが、有里さんの神通力か、コンサートのあった2日目の快晴を筆頭に3日間とも雨には無縁だった。しかも2日目は、夏至・日食・新月が重なるという特別な日。貴重な体験を得た3日間だった。

真木共働学舎
https://kokocara.pal-system.co.jp/2017/11/13/kyodogakusya/
https://kyodogakusya.or.jp/

映画「アラヤシキの住人たち」
http://arayashiki-movie.jp/

吉本有里さんHP
http://amanakuni.net/yuri/index.html
吉本有里さん アラヤシキ

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